真夏の妙見山40K

鉄人49号せいさん
鉄人49号せいさん

こんにちは。せいさんです。2023年7月30日に行った「妙見山40Kラン」を報告します。せっかくなので、記者による同行記風に。

7月30日午前8時、HR-Rのメンバー7人が箕面駅に集った。この日の最高気温予想は36度(猛暑日)。「暑いですねー」と口にしながら、まずはにこやかに記念撮影して、山頂への道を上り始めた。

 箕面の滝(3km地点)は、有名な観光ポイントでもある。涼を求めて滝を楽しみに来た観光客らの「この人たち、何者?」という視線をものともせず、7人はマイナスイオンを体いっぱいに取り込んで「さあ、行きますか」。ここからが本格的な山道となる。

 しばらく、ゆったりとした坂を上がっていく。木陰が多く、道路沿いには小川が流れていて、時折、平地では考えられないほど涼しい空気が流れてきた。「気持ちいい~」
 少し遅れ気味の人が出ると、すっと誰かが横に着いて走り、先頭を走る人が振り返りつつ休憩を取る。細やかな心配りをそれとなくやっている。なんと良いチームなんだろうと感心した。

 木陰が途切れ、真夏の日差しをもろに浴びる中、「マリアの泉」(8km付近)に到着。戦国時代のキリシタン大名・高山右近(1552~1615)も使ったとされる湧水で、「枯れたことがない」と言い伝えられる。ここで冷たい水を補給して……のはずが、水が出ていない。なぜ? どうしたことか? 野菜を売っていた地元の女性が「ここのところ、雨が降ってないからねえ」。呆然とする一同。泣く泣く先へ進んだ。

 気落ちしながら走り始めた面々に、後ろから車のクラクションが鳴らされ、〝泣きっ面に蜂〟状態に。だが、その先に待っていたのは

 ヤマトさん! 妙見40K走をやっていると知り、わざわざ子どもを連れてドライブがてら来てくれたのだそう。しかもアクエリを人数分用意し、塩タブレットまで渡してくれた。まさに神! 神給水! これでみな俄然、力が湧いた。

 コンビニで小休止。11時を回り、気温はぐんぐん上昇した。ここで力を発揮したのは「たっちゃんの泉」。2㍑の水を、かけるためだけに買い、みんなの頭へ。「冷て~」。シャキッとして最後の道標、鳥居を目指した。

 鳥居わきには「登山口まで2.5㌔」の表示。「ここからは自由ペースで行きましょう」。みな1500㍍でも走るかのように構え、よーいドン。タケちゃんが飛び出る。平地を走るような軽々としたピッチでぐんぐん進み、誰もついていけなかった。

 

 7人とも無事、山頂へ。時計は正午を回っていた。真夏の青空と入道雲が迎えてくれた。

 復路は、下り得意のさなちゃんとクボジュンが、ばりばり飛ばした。それでも適宜、休憩を取り、みんな笑顔が絶えなかった。クボジュンの提案で、滝道とは違う山道を選び、「獅子岩」にも遭遇。あとは一気に下って、箕面駅でゴール。私の時計で、ぴったり40㌔。平均ペースは6分11秒だった。

 足に疲れはあるものの、やりきった充実感の方が上回る。それぞれが軽く握った右拳を突き合わせていく。個人的には、この瞬間が、たまらなく好きだ。チームとしての一体感に包まれているようで。

 猛暑日の中、どうなることかとちょっと心配もしたが、予想以上に楽しく、良いマラソン練習にもなった一日だった。                (せいさん)