ランナーをはじめスポーツをする方々にとって、食べることもパフォーマンスをアップさせる大切な要素ですね。
今回は「たんぱく質」についてです。たんぱく質の役割、アミノ酸との関係など解説します。
1.たんぱく質の分解と合成
たんぱく質を英語では「protein」(プロテイン)。語源はギリシャ語の「proteios」(プロテウス)で「もっとも重要なもの」に由来しています。この言葉からもわかるように、生きていくうえで欠かすことのできない栄養素であることがわかります。
食事から摂取された「たんぱく質」は、分解(消化)されてアミノ酸となり、腸から吸収されます。その後、必要に応じて体たんぱく質へと合成されます。
2.たんぱく質の役割
たんぱく質の役割は、下のとおりさまざまです。
・ヘモグロビンの材料になる
・酵素の材料になる(身体機能の維持、向上)
・免疫細胞の材料になる
・ホルモンや神経伝達物質をつくる
3.体たんぱく質はアミノ酸から
たんぱく質は人の身体にある60兆個の細胞の構成成分として、体内に約15%存在しています。身体は約10万種類もの「たんぱく質」で構成されていますが、これらはわずか20種類のアミノ酸によって作られています。
このうち、11種類のアミノ酸(非必須アミノ酸)は体内で合成できますが、9種類のアミノ酸は体内で合成できないため「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事から摂取しなければなりません。
3-1.必須アミノ酸とは?
上記の9種類の必須アミノ酸は以下のとおりです。
・ロイシン
・バリン
・ヒスチジン
・フェニルアラニン
・トリプトファン
・リジン
・メチオニン
・スレオニン
必須アミノ酸は9種類のうちどれかひとつでも必要量を満たさないと体内で利用率が下がるため、必須アミノ酸のバランスのよいたんぱく質を「良質たんぱく質」といいます。
3-2.非必須アミノ酸とは
11種類のアミノ酸で、体内で合成することができます。
・グルタミン酸
・アスパラギン
・グルタミン
・アルギニン
・チロシン
・グリシン
・アラニン
・シスチン
・セリン
・プロリン
私は筋トレなどのトレーニングの後にホエイプロテインと「グルタミン」を摂取しています。グルタミンは疲労回復に良さそうです。メジャーなところでは、「グリシン」は睡眠導入剤として商品化されていますよね。非必須アミノ酸ですが目的に応じてサプリなどで摂取するのもアリですね。
4.たんぱく質の摂取量
一般人のたんぱく質の摂取推奨量は体重1㎏あたり約1gとされています。
ランナーであれば体重1㎏あたり2g程度を目安として体調、運動量、目的によって摂取量をコントロールしていくことが大切になります。走り込み期には多めに摂取することをおススメします。
5.たんぱく質を多く含む食材
食品名 | 目安量 | たんぱく質(g) | エネルギー量(Kcal) |
---|---|---|---|
鶏ささみ肉 | 100g | 23.0 | 105 |
豚もも肉(赤身) | 100g | 21.5 | 148 |
牛もも肉(赤身) | 100g | 20.5 | 181 |
マグロ(赤身) | 70g | 17.0 | 74 |
木綿豆腐 | 1/2丁 | 9.9 | 108 |
納豆 | 1パック | 8.3 | 100 |
牛乳 | コップ1杯 | 6.6 | 134 |
たまご | 1個 | 6.2 | 76 |
ご想像の通り、「鶏ささみ肉」が高たんぱくですね。私自身、意識的にたんぱく質を摂取してきたつもりですが、それでもまだ足りていない計算になっています。特に走り込み期にはたくさん「たんぱく質」を摂りたいと思います。