メドックマラソン2023~ボルドー秋の祭典でワイン三昧

鉄人43号 としろー
鉄人43号 としろー

としろーです。

2023年9月2日にフランスのボルドー郊外で開催されたメドックマラソンに出場しました。世界的なワインの産地で、仮装してワインを飲みながら走るというユニークなマラソンです。

この世界的にも珍しいマラソンを知ったのは、10年ほど前に高橋尚子さんのコラムを読んだのがきっかけでした。自分でも調べるうちに興味が湧き、5年前から計画するもタイミングや条件が合わず、これまでに2回参加を見送りました。今年になってようやく全ての条件をクリアし、参加を決めました。

メドックマラソンをざっくり知っていただくために、会社の同僚向けに作った概要資料を載せておきます。☛ Marathon du Medoc

HR-Rの皆さんとワイン練でワイン錬

「ワインを飲みながら走る」ということが全く未知でしたが、ノムさんからメドックに向けた練習をしようと声をかけていただき、HR-Rの皆さんにも協力してもらいながら、ワイン練を2回行いました。このワイン練で鍛えられたおかけで楽しみ尽くして走れました。給水をしてくれたノムさん、ワインやおつまみ、果物を用意してくれたキャサリンさん・さなちゃん、一緒に走ってくれた皆さん、本当にありがとうございました!

ヨーロッパは遠くになりにけり

8月31日に関空発のフライトで出発しました。ウ情勢に伴い露国の上空を飛行できないため、まず北東へ飛んで、ベーリング海、アラスカ上空を経て北極海を横断してヨーロッパへ入るという、大きく迂回するルートを強いられます。関西~パリで約15時間かかりました。まさに「ヨーロッパは遠くになりにけり」を実感。

CDGがパリ、かなりの大回り航路

InterAirのツアーに参加して

今回、「InterAir」というドイツのスポーツ主体の旅行会社のツアーに参加しました。5年前からメッセージ等でやりとりしていた和歌子さんには同行していただけなかったのですが、旅行の手配はもちろん、出発前の有用な情報提供に加え、現地にいる間もオンラインで常に気遣っていただき、ただただ感謝です。現地ではツアー引率の2人、アヒムとモニカに大変お世話になりました。几帳面で誠実なアヒムと人懐っこくておおらかなモニカのコンビは実に心地よく、お互いを信頼している素晴らしい2人に担当して貰えて大満足でした。

アヒムと

モニカと

メドックマラソン当日

スタート、目標は給ワイン全制覇!

マラソン当日の朝、全員が仮装している異様な雰囲気の中、バスがスタート地点へ向けて葡萄畑の中を進んで行きます。スタート地点には仮装した数千人のランナーが集結し、ノリノリな音楽とDJでみんなハイテンションです。視界すべて陽キャたちというのはなかなか壮観でした。

オフィシャルサイトのトップにスタート時の動画がありますので、ご興味があれば。

Site officiel du Marathon des Châteaux du Médoc

私の隣の原始人コスプレの方、なんと60歳から走り始めて御年75歳!今までにウルトラ含め50レース以上を完走している猛者。ワールドマラソンメジャーズもコンプリートしている「ポン・デ・リング」メダルホルダーです。ひたすら憧れます。

スタート前に原始人と

スタート前の様子

このマラソンでは、シャトーと呼ばれるワイン醸造所を巡りながら走ります。シャトーでは自慢のワインが振る舞われます。5km地点で最初のシャトーに到着、の手前から順番を待ちきれないのか、みんな葡萄畑の中を通ってショートカットして抜かして行きます。収穫間近の葡萄だけど大丈夫でしょうか?各シャトーではワインに加えて、クロワッサンやステーキ、生牡蠣、ハム、チーズなどが振る舞われます。別名ワインマラソン、またはグルメマラソンと呼ばれる所以です。

その後も給ワインのシャトーに到着する度に、ワインを堪能しました。大会パンフによると給ワインシャトーは全部で22か所!そのすべてでワインを飲み、全制覇を達成しました🍷

葡萄畑を通ってショートカット

グラスで提供してくれるシャトーも

有名シャトーのワインを堪能

メドックには61のシャトーに1級~5級の格付けがあります。1855年(ナポレオンの時代!)に制定されてから基本的には変わっていません。中でも、1級に君臨する5つのシャトーは「5大シャトー」と呼ばれ、特に有名です。ボルドー最高峰である5大シャトーのワインは価格も半端ないです。

そのうちの1つ、5大シャトーの中でも筆頭と言われる「シャトー・ラフィット・ロートシルト」がメドックマラソンのコース上にあります。提供されるのはシャトーの名を冠する看板ファーストラベルではなくセカンド以下のラベルなのですが、これだけでもワイン好きには垂涎ものなんですよ。

InterAirのツアーで一緒だった日本の方も、26km地点のこのシャトーまでは何としてでも辿り着くと決意されていました😄

制限時間内にゴールできる?

さて、制限時間は6時間30分です。関門ペーサー(?)の人たちも走っています。彼らに追い越されたら要注意!中に自転車が入っていて交代で乗っているようでした。

スイーパーの皆さん

レースの終わりww

InterAirでは、応援する人のためのツアーがあります。コース上の数か所の応援ポイントでランナーを応援するのですが、ワインやバゲットを買い込んでピクニックしながらなので、私の家族もとても楽しんでいる様子でした。私が22km地点のピクニックに着いた時は、スタートから3時間10分経過していました。制限時間いっぱいでゴールしようと思っていたので、いいペースでした。その後もシャトーを巡りながら飲み続けました。30km手前あたり、自宅前で私設エイドをされていた方々に声をかけられ、いろいろとご馳走になりました。とても楽しい人たちでビール、ワイン、ウィスキー、コニャックなどをいただき、つい話が盛り上がって30分以上留まってしまい、急いでゴールに向かうことに。

この私設エイドにはお世話になりました

ここのワインも美味しかった

冷静に考えると過酷なマラソン?

ワインを飲みながらなので、酔ってしまう人が続出していました。道端で寝てしまう人、リバースしている人も多数。スタート時は曇りでしたが、昼前から晴れて暑くなった影響もあったでしょう。救急搬送にも10回以上遭遇しました。

そら酔っぱらって走ったら倒れるわなー。やっぱこのマラソン、過酷かも。。

そんな中、飲み、歌い、踊っている人々がいます。ほとんど全裸のような格好のオジサンたちが、大量のワインを飲み、大声で歌い、狂ったように踊っている。。アホだなー(褒めてます)

人生謳歌してるって感じですね。人間って本来あんな感じなのかもしれないですね。

いよいよゴール!

ゴール手前41kmには「お化粧ステーション」があります。ゴールの手前からグリーンのカーペットが敷かれていて、そこに入っていく前に綺麗に身だしなみを整えるということなのですが、何ともフランスらしい演出です。実際に施されるのは、お化粧でもなんでもなく、ただ顔料をベトベト塗られるって感じなのですが。。ここまで来たらどうせ汗でドロドロなのでOK!楽しければそれでヨシ!

ゴールした時の時間は、制限時間を超えた6時間55分でした。でもなぜか完走ワインとメダルをいただきました。後で確認すると、ゴール時の時間も記録されていたので完走扱いのようです。暑いと制限時間が延長されるという噂でしたが、それだったのでしょうか?まあ、とにかく浴びるようにワインを飲んで、美味しいものを食べ、世界各国の陽気な人たちと楽しみながら走るというのは最高の体験でした。

ぶどうのフェイスペイント?

完走ワインとメダル?

おまけギャラリー

世界の仮装から

大会スタッフの皆さん

ボルドーの街並み

 

マラソン編は以上です。ぜひアフター編もご覧ください。