30キロ走に匹敵!持久力向上のインターミッテント走~ランニングを科学する㊳

tetsujin
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マイドtetsujinデス。フルマラソンに備えて効果のある練習方法を探していたら「インターミッテント走」というものに辿り着きました。インターミッテント走とは何なのか?またその効果は如何に?

1.「インターミッテント走」って何?

1-1.誰が発案者

「インターミッテント走」の提唱者は大学教授の故・田中宏暁先生。色々なランニング雑誌にもとりあげれたことのある方のようです。先生でググってみると…、

東京教育大学体育学部卒。1986年愛媛大学医学博士福岡大学助教授、スポーツ科学部教授、2018年名誉教授。専門は運動生理学で、特に肥満・動脈硬化性疾患などの生活習慣病の治療と予防、健康増進・ 競技力向上に有効な運動処方に関する研究が主なテーマである。 日本体力医学会理事、日本体育学会理事、ランニング学会常務理事、健康支援学会理事、厚生労働省「運動所要量・運動指針」策定検討委員などを務めた[2]。スロージョギングの提唱者であった。

著書は以下のとおり

  • 『賢く走るフルマラソン マラソンは「知恵」のスポーツ』ランナーズ 2005
  • 『スロージョギング健康法 ゆっくり走るだけで、脳と体が元気になる!』朝日新聞出版 2010
  • 『スロージョギングで人生が変わる』健康人新書 広済堂出版 2011
  • 『DVDで簡単レッスン!健康力を上げるスロージョギング “歩くスピードで走る”だけで理想のカラダを手に入れる』カンゼン 2012
  • 『スロージョギング入門 歩くスピードで走るだけ!』PHP文庫 2013
  • 『スローステップ 脳細胞が増える!本当にすごい!』メディアファクトリー 2013
  • 『90秒スロージョギングダイエット』メディアファクトリー 2013
  • 『ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング』ブルーバックス 講談社 2017

Wikipediaより

大学教授が研究をされてたくさんの本を出版されている様なので「インターミッテント走」、やってみる価値はありそうな感じですね。

1-2.インターミッテント走のやり方

基本的には1分全力走+4分Eペース走を12本~15本繰り返すという練習になるようです。

まず、1分全力は最大酸素摂取量100%ということですが、どれくらいのペースが自分に適切なのかよくわかりません。自分のレースタイムを基に、VODTで調べて「レペティション」のペースくらいがいいのかなと思います。

ちなみに、VODTは以下の表の様になります。

マラソンタイム レペティション Eペース
サブ3.5 4’03”/㌔ 5’37”~6’11”/㌔
サブ3.15 3’45”/㌔ 5’14”~5’46”/㌔
サブ3 3’27”/㌔ 4’51”~5’21”/㌔

Eペースはスピードの範囲が大きいので最速Eペースくらいが適切なのかと思います。

1-3.インターミッテント走の効果は?

インターミッテント走の効果は、

・30㌔走と同等の負荷が得られる
・体内のミトコンドリアが増える

ということらしいです。

30キロ走をやるとなると、時間かかかるだけでなく、走ったあとの疲労や怪我などが心配。また、その頻度も月に1~2回が限界となるのではないでしょうか。
ミトコンドリアUPについても、インターバル走(1㌔全力×7本のように)キツイ練習をしないといけないので、精神的に辛いですよね。

でも、インターミッテント走ならこれらのことを賄えるようなので、やるしかない!ですね。

2.インターミッテント走をやってみた

某日、淀川河川敷を利用して、インターミッテント走をやってみました。

怪我の影響でフルマラソンの練習をまともにできていなかったので、とりあえず、上記のサブ3.5のペースで12本、試してみました。

ラップの数値の奇数が1分間に走った距離とペース(分/㌔)、偶数が4分間に走った距離とペース(分/㌔)です。

ペースをグラフにするとこんな感じです。1本目のペース感覚がつかめず、やや遅いですね~。ラストの4分は設定ペースを無視して、ちょって頑張ってみました。

心拍はこんな感じのグラフになりました。きれいにギザギザになってます。

そして、最後はガーミン先生の「トレーニング効果」です。このトレーニングは「オーバーリーチ」という評価で5点満点をいただきました。

3.インターミッテント走をやってみて

インターミッテント走をやってみての感想は「意外につなぎの4分がしんどい」です。ハイペースの1分は無酸素状態でこなせるのですが、つなぎの4分は、ある程度のスピードでペースを維持しながら走ることになるので、呼吸が乱れてきます。私の体験から、大体8本目くらいからが辛くなり始めました(グラフから8本目のハイペース走の直後のペースが落ちてますよね)。

でも、身体へのダメージは30キロ走ほどではなく、これなら毎週でも出来そうなメニューです。
インターミッテント走をやろうと思う方は、インターバル走と同様、しっかりと準備運動(軽JOGなど)をしてから取り組んでみてください。

4.便利グッズのご紹介

インターミッテント走にあれば便利なグッズをご紹介いたします。

4-1.心拍計アームバンド

ガーミンなどのGPSウォッチとANT+で接続することで、COOSPOで計測した心拍データをGPSウォッチに転送できます。GPSウォッチは手首で計測するため、異常値をしめすことも多いです。一方、アーム式の心拍計はとても精度が良く心拍を意識したトレーニングには必需品です。

4-2.骨伝導イヤフォン

インターバル系のトレーニングはモチベーションがあがらないもの。お気に入りの音楽を聴いて走りに行きましょう。でも、完全に耳を塞ぐイヤフォンはNG。思わぬ事故に遭わないためにも骨伝導式のものがおススメ。

4-3.GPSウォッチ

ランナーなら全員と言っていいほど持っているのがGPSウォッチ。最近、評判になっているのが、キプチョゲ選手も愛用の「COROS」のランニングウォッチです。PACE3が発売されて品切れ続出。他のGPSウォッチよりも安価なのに高性能です。特徴は、GPS精度の正確さとバッテリーの容量、軽量。PACE3は音楽も取り込めるようです。気になる方は是非、お買い求めください。