暑い日のランニングはパフォーマンスが上がらないので、走る気になれないですね。
たしかに、私も暑さに弱いので、気持ちはよく分かります。でもね、暑さ対策のことで、先日のMGCを見ていてヒントになるシーンがありましたよ。
MGCのレース、エイドに氷が置いてましたね。氷でどこを冷やすと効率的なのかなぁ?
今回のお役だち情報は、暑い日にどこを冷やすと効率的なのか、また今後販売されるであろう商品についての情報をお届けします。
1.冷やすといい箇所は?
身体の深部体温を上下させるのに有効な(ラジエターの役割をする)箇所は、ズバリ「手のひら」、「足の裏」、「頬」なのです。真夏のランニングでは暑くてパフォーマンスがアップしない時は、手のひらを冷やすのが効率的なのです。MGCでも氷を持ったまま走っている選手もいましたよね。
上のグラフを見れば一目瞭然ですね(対象は健康な成人男性10人、Wilderness Environ Med. 2015 Jun;26(2):173-9)。
寒い時、焚き火やストーブに自然に手のひらを近づけたり、手袋や靴下を履くと暖かく感じるのもこの箇所が身体のラジエターの役割を果たしているからだと思います。
2.冷やさない方がいい箇所は?
救命講習を受けた方などは、大きな血管がある頸部(首回り)や脇の下、足の付け根を冷やす方がいいと思われたのではないでしょうか。でも、人間の身体って不思議なもので、大きな血管があるところを冷やすと、脳が危機を感じて体温を上げる作用がはたらくそうです。だから、深部体温が余り下がらないようですね(上のグラフ参照)。
手のひらなどは、小さな血管しかないので脳を騙せるようなのです。冷やす温度は10~15℃くらいがいいらしいです。冷やしすぎは血管が収縮するのでよくないようです。
3.手のひらを冷やして走ってみた
MGCが終わった暑い日に、私は保冷剤を手に持って走ってみました。保冷材は冷たすぎるのであまり良くないのかもわかりませんが、プラシーボ効果なのか、いつもより頑張れたような気がします。残念なことに、小さな保冷剤の持続時間はたったの30分でした。この持続時間を継続させるようなアイデアやエアキャップや発泡スチールの入れ物に保冷剤を入れて交換用の保冷剤を準備しないと長時間のランニング(フルマラソン)には耐えることができません。
4.こんな商品が販売される予定
ランナー用に手のひらを10~15℃の温度で冷やし続けるような特許をとって大儲けしようと思ってた矢先に、デサントさんに先を越されました。orz
シャープさんの技術である「畜冷材」を使用しているようです(↓のHP参照)。
手のひらを冷やすことで暑熱対策につながるグローブを『デサント』ブランドで新開発!
(2019.9.13プレスリリース)
5.まとめ
・冷やしすぎはNG
・頸部、脇の下を冷やすのは、いまいち
・デサントの商品販売が気になる