ヒートショックプロテイン~ランニングを科学する⑪

今回もレース本番を控えたランナーさんのために、コンディショニングに役立つ情報をお送りします。

「ヒートショックプロテイン」という言葉をご存知でしょうか?室内の温度差が大きいお風呂場などで血圧が上がり、心臓機能がダウンする症状…?、ではありません。これは「ヒートショック」です。ちなみに、2017年の交通事故年間死亡者数はおよそ3690人、それに比べてヒートショックが原因と思われる死亡者数は、東京都健康長寿医療センターの調査によるとおよそ1万7000人に及びます。

本題です!「ヒートショックプロテイン」とは日本語に直すと「熱ショックたんぱく質」となり、熱で増殖するたんぱく質ということです。運動ストレスなど、さまざまな理由で傷付いてしまった細胞内のたんぱく質を修復する成分で「ストレス防御たんぱく」とも呼ばれます。人間は免疫などに代表されるように外部からの異常を感じると体を修復するような働きが生まれます。ヒートショックプロテインもその1つ。お湯の熱による刺激で細胞を修復する力を持つこの物質が増えるというのです。また、ランナーにとって有難いのは、な、な、なんと、持久力がアップするらしいです!!!

 

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持久力アップのヒートショックプロテインの入浴方法をまとめると下のとおりになります。

  • 41℃のお湯に15分または42℃のお湯に10分つかる。
  • レースの2日前に実施する(日曜日が大会なら金曜日に実施)。

2012年ロンドンオリンピックでマラソンなど持久力を必要とするアスリートのコンディショニングにヒートショックプロテインを高める入浴を実施されたようです。【ヒートショックプロテイン研究の第一人者伊藤要子教授による】

銭湯に行くと、ヒートショックプロテインの入浴方法が書かれたポスターを目にすることもありますよね。私はレース2日前には、この入浴方法を実施しています。正直、効果があるかどうかわかりません。やらないよりはやったほうがいいかなと思っています(今ではルーティーン化しています)。30K以降の失速が気になる方は是非、やってみてください。お風呂でのぼせないように気を付けてくださいね。

このようなランニング情報を詳しく知りたい方、ランニング初心者やサブ4を目指してひとりぼっちで頑張っている方は是非、当サークルにご参加ください。メール連絡をお待ちしています。